テルネットによる分散処理・マルチマシン並列コンピューティング
表記 | 説明 |
---|---|
< > | 別の記述で置き換える部分を < > で囲んで示します。 |
[ ] | 省略可能な部分を [ ] で囲んで示します。 |
... | 同じ項目をスペースで区切って繰り返せることを示します。 |
,... | 同じ項目をカンマ (,) で区切って繰り返せることを示します。 |
Parallel Telnet の起動構文
paratel [<cmd-files>...] [-<options>...] [/<options>...]
先頭にハイフン (-) またはスラッシュ (/) を付けたパラメータは、オプションと見なされます。そうでないパラメータは、コマンド ファイル名と見なされます。
起動オプション | 説明 |
---|---|
<任意の文字列> | 先頭にハイフン、スラッシュを付けないパラメータは、コマンド ファイル名と見なされます。コマンド ファイルには、!open などの制御コマンドや dir などの一般コマンドを記述できます。先頭がセミコロン (;) の行はコメントと見なされます。
コマンド ファイルの内容は、キーボードから入力されたのと同じように実行されます。 |
-o:<addr>[:<port>] | 起動直後にリモートのテルネットサーバーに接続します。<addr> には IP アドレス または Windows マシン名を指定します。<port> には TCP/IP のポート番号を指定できます (既定値は 23)。このオプションは複数個指定できます。 |
-wo:<msec> | サーバーに接続した後に待機する時間をミリ秒単位で指定します。既定値は 2000 ミリ秒 (2 秒) です。
サーバーに接続した後、すぐにコマンドを送信するとサーバーに受け付けられない場合があるので、接続後にはある程度の時間をおくのが確実です。 |
-? | Parallel Telnet のオプションや制御コマンドを一覧表示します。制御コマンド !help と同じです。 |
-?? | このページをブラウザで表示します。制御コマンド !helpw と同じです。 |
-ver | 著作権とバージョン番号を表示します。制御コマンド !ver と同じです。 |
Parallel Telnet に入力するコマンドには、次の 3 種類があります。
なお、!open に対する !o のように、多くの制御コマンドには略称があります。どちらを使用しても同じです。
<addr> には IP アドレス または Windows マシン名を指定します。
:<port> で、TCP/IP のポート番号を指定できます。指定しないと、テルネット接続の既定値である 23 が使用されます。
as <cname> で、接続名を指定できます。省略すると、最初の接続には C1、次の接続には C2 というように接続名 C<n> が付けられます。
nr を指定すると、この接続は占有状態で始まります。既定では、開かれた接続はレディ状態で始まり、すぐにアトムを受け付けます。たとえば、アトム待機時にパスワード入力が必要な接続を開く場合は、nr で接続を開始してパスワードを入力した後、!ready で接続をレディ状態にすることができます。
wait <msec> で、接続後の待機時間 (ミリ秒単位) を指定できます。接続後にすぐにコマンドを送信すると、サーバーによっては受け付けない場合があるので、しばらく待機するほうが確実です。既定値は 2000 ミリ秒 (2 秒) です。
color <c> で、色を指定できます。<c> には !color コマンドと同じ 1 〜 0xFF までの値を指定します。
開かれた接続は現在の接続となり、以降の一般コマンドはこの接続に送られます。
<name> はアトムの名前です。省略すると、最初のアトムには A1、次のアトムは A2 というようにアトム名 A<n> が付けられます。
after <name> により、<name> で指定した他のアトムがすべて完了した後でのみこのアトムを実行するように指定できます。アトム間に依存関係がある場合に使用します。アトムは #END# または !atom-end-marker 指定値を受信したときに完了したと見なされます。
by <cname>,... により、このアトムを <cname> で示されるいずれかの接続でのみ実行できることを指定できます。
except-by <cname>,... により、このアトムを <cname> で示される接続では実行できないことを指定できます。
until <rex> は、このアトムの完了指標文字列を指定します。省略すると !atom-end-marker 指定値または #END# が使用されます。<rex> は正規表現です。
<rex> は正規表現で指定します。パラメータの指定方法も参照してください。
アトムを実行している接続が、この正規表現がヒットする文字列を受信すると、アトムは完了したものと見なされ、接続はレディ状態に戻って新たなアトムを受け付けるようになります。サーバー側がエコーを送信する設定になっていると、Parallel Telnet から送信した文字列も完了指標のチェック対象になるので、注意してください。
<path> にはログ ファイルのパスを指定します。
<cname> により、特定の接続の結果だけを記録できます。
cn を指定すると、接続名と送受信の区別が付記されます。送信文字列の先頭に [接続名>]、受信文字列の先頭に [接続名<] が付記されます。
sys を指定すると、アトムの定義や割り当て、接続のオープンとクローズなどを示すシステムメッセージがログに記録されます。
xs を指定すると、送信文字列は記録されません。
xr を指定すると、受信文字列は記録されません。
<path> にはログ ファイルのパスを指定します。ログ ファイルが 1 つしか開かれていない場合は省略できます。
<name> はマクロの名前です。
<param> でマクロのパラメータを指定し、マクロ内容行の中に ${<param>} を記述して、!call-macro で指定する実パラメータで置き換えることができます。
例 !macro M1 p1,p2 test-command ${p1} test-command ${p2} !end-macro !call-macro M1 A !call-macro M1 B
このコードは以下のコードと同じです。
test-command A test-command B test-command C test-command D
マクロ内容行の中に ${ 自体を記述したいときは、${$}{ と記述します。
<c> は次の値を加えたもの (ビット論理和) です。
値 | 意味 |
---|---|
1 | 青 |
2 | 緑 |
4 | 赤 |
8 | 高輝度 |
0x10 | 背景 青 |
0x20 | 背景 緑 |
0x40 | 背景 赤 |
0x80 | 背景 高輝度 |
※0x<nn> は 16 進数です。たとえば 0x10 は 16 と同じです。
既定では !color 3,6,5,2,4 を指定した状態になっています。
システム メッセージ | 意味 |
---|---|
[Register in <atom>] <command> | アトム <atom> にコマンド <command> を登録した |
[send to <con>] <command> | 接続 <con> へコマンド <command> を送信した |
基本システム メッセージ | 意味 |
---|---|
[Atom <atom> => Connection <con>] | アトム <atom> を接続 <con> に割り当てた |
[Connection <con> closed] | 接続 <con> が閉じた |
[Log file <path> opened for <n> connection(s)] | ログ ファイル <path> を開いて、<n> 個の接続でログの記録を開始した |
[Log file <path> closed for <n> connection(s)] | ログ ファイル <path> を閉じて、<n> 個の接続でログ記録を終了した |
制御コマンドには、アトム名、色番号、正規表現など、さまざまなパラメータを指定しますが、これらのパラメータは次のいずれかの方法で記述します。
通常は上記の 1 の直接指定を使用し、空白やカンマを含める場合は 2 または 3 を使用することをお勧めします。
!list-connection で最後に表示されるのが現在の接続です。現在の接続は !set-connection の current または order パラメータで切り替えることができます。
Parallel Telent の Personal 版は、自由に配布していただいてかまいません。ユーザー登録後の Professional 版は、配布できません。
Parallel Telent の Professional 版の 1 つのライセンスは、1 台のマシンまたは 1 人のユーザーに提供されます。
Parallel Telent の著作権は多摩ソフトウエア有限会社 (東京都足立区) が保有しています。
多摩ソフトウエア有限会社 info@tamasoft.co.jp
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