コマンドラインは生き残るか

〜 線形の情報処理 〜

テルネット サーバーは、UNIX では基本的なアプリケーションですが、 Windowsで動作する製品は、あまり出ていません。その理由は、 Windows/DOS の世界では少し前までネットワークが重要な存在ではなかったことと、 Windows が GUI 中心の OS であることだと思われます。

現在は Windows でもネットワークが当たり前になり、コンピュータのリモート操作に対する必要性が明らかに高まってきました。しかし、コマンドラインは、GUI に比べて地味な存在です。GUI を備えた Windows で、この先もコマンドラインは必要なのでしょうか。私はそう思います。

第一に、コマンドラインではデータの通信量が少ないため、リモート操作では格段に高速です。

第二に、文字列ストリームというこのインターフェイスは、単純で一般的です。コマンドライン アプリケーションは、プログラムが作りやすいだけでなく、一定の操作体系を長い期間維持しやすいようです。バッチ処理も GUI より簡単です。リモート通信では、ハードウェアやソフトウェアの種類を問わず、任意のサーバーとクライアントを組み合わせることができます。

そして第三に、最も重要な点として、情報を線形に送受信するコマンドラインは人間の思考に最も適合しやすい形式ではないでしょうか。人間の言葉は線形のストリームですが、ストリーム内の各要素が階層化された構造を持つことにより、いくらでも複雑な事態を記述できます。GUI が映像に似ているとしたら、コマンドラインは言葉に似ています。映像はときに強力ですが、複雑な事態を表現することができません。

GUI 操作が全盛ですが、表現能力の高いコマンドラインの必要性は、今後も決して減ることはないと予想しています。

by S.S. 1999/09/07